美容室でヘアスタイルをオーダーする際に役立つ【5つの事】
まずヘアスタイルのオーダー方法と言ってもひとりひとり「お悩み」「要望」が違うので全ての方に当てはまるとは言いきれません。
普段サロンワークをしていて、新規でいらっしゃるお客様は、この2パターンに分かれる事が多いです。
①今まで色んな美容室に行ったけどイメージ通りになったことがない、もしくはイメージが伝わらない。
②ヘアスタイルの希望もよく分からないし、どうしていいか分からないので適度に良いようにして欲しい
①に当てはまる方は、美容室に行く前に以下の内容を伝えられる(答えられる)ようにしておくと、自分の求めているヘアスタイルを美容師に伝えやすくなりますよ👌
︎︎︎︎︎︎ヘアスタイルの希望orなりたい雰囲気やイメージを伝える
やりたいヘアスタイルやイメージが明確な方、相談したい方は画像やヘアカタログ等で自分が求めている雰囲気やイメージに近いものを、2〜3枚持参して頂くと美容師とお客様のイメージの共有がしやすくなりますよ。
芸能人やモデルさんの画像を見せる事に抵抗がある方もいらっしゃいますが、美容師側としては顔や体型ではなく、「長さはこのくらいで、こういうフォルムや質感が好きなんだな」とか「こういう色味が好きなんだな」というようにヘアスタイルの全体の雰囲気やイメージを確認する事が目的なので、全く気にしないで大丈夫ですよ。
オーダーを失敗しやすい原因としては、「長め」「短め」「ふんわり」「柔らかく」「透明感」等「ヘアスタイルのイメージや雰囲気」を言葉で伝えようとすると抽象的になりやすく人によって捉え方が変わります。
また、「3cm切って下さい」のオーダーをされる方もいらっしゃいますが、人によって1cmの感覚が違う場合もあるので注意が必要な時もあります。
特に初めての美容室や、初めて担当してもらう時、ヘアスタイルを変えてみたいときに、画像や切り抜きはとても有効な手段になります。
︎︎︎︎︎︎お悩み、お困り事
「髪質」「クセ」「生えぐせ」「骨格」「顔型」等のお悩みや「スタイリング」「普段のお手入れ」「髪や頭皮の変化」等、思っている事や不安な事をそのまま美容師に伝えて頂きたいと思っております。
「運動するので動きやすい髪型がいい」「ヘアスタイルを変えてみたいけど不安」
とか何でも相談して下さい。
まずは「お客様を知り、何を求めて御来店して頂いているか?」を知る事で御提案の幅、深さも変わってきます。
︎︎︎︎︎︎施術履歴
カラーや縮毛矯正やパーマ等、現在の施術履歴によっては相性の悪いメニューや髪への負担が大きくなってしまう場合がありますし、現在のお悩みの原因が「髪質なのか?」「施術による影響なのか?」によっては最適な施術方法も変わってくる為、現在生えている髪(根元から毛先まで)の施術履歴は覚えておいて頂くと助かります。
︎︎︎︎︎︎美容室に通う頻度
1ヶ月に1回美容室に行く方と、1年に1回の方では御提案するヘアスタイルも変わってきます。
1ヶ月の方には1ヶ月の方にあったヘアスタイルを提案させて頂くし、1年の方には1年の方にあったヘアスタイルを提案させて頂きたいと思っています。
ヘアスタイルによって綺麗を保つ期間「賞美期限」が違いますので、美容師側からも来店周期をご提案させて頂いています。
また現在のヘアスタイルや髪、頭皮のコンディションによっては、1度の御来店では理想のヘアスタイルを提供できない場合もあります。
理由としては、「現在、髪に残っている今まで通っていた美容室での施術履歴」が薄まり、髪のコンディションが整うのに、おおよそですが半年程かかる事が多いと感じています。
個人的には、同じ美容師さんに3回はお願いして見ることをおすすめします。
何故、3回かは「今までの施術履歴」が薄まりコンディションがフラットになるのに時間が必要な場合もある事と、回数を重ねる事にお客様の「髪質やお悩み、ヘアスタイルの好み」が明確になってくる為、基本的には回数と共にクオリティは上がっていくはずです。
勿論、例外もありますで、その場合はためらわずに美容室や美容師さんを変えましょう。
︎︎︎︎︎ライフスタイル 、ホームケア
個人的には美容室ではキレイな仕上がりだったけど、次の日からご自宅で再現できなければ、意味がないと考えています。
・毎日のスタイリングにどの位時間をかけれるか?
・髪はまとめないといけないのか?
・アイロンは使うか?
・スタイリング剤をつける事に抵抗はあるか?
・スーツを着るのか?私服なのか?
・普段の生活でヘアスタイルへの制限があるのか?等
もちろん家でのスタイリングやホームケアの仕方はお伝えさせて頂きますが、お客様が「出来ること」と「出来ないこと」を教えて頂けると、再現性の高いヘアスタイルの提案がしやすくなります。
また、ホームケア(ご自宅で使っているシャンプーやトリートメントや洗い流さないトリートメント)も教えて頂けると助かります。
物によっては薬剤の浸透具合や、薬剤選定が変わってくる事もあり、カウンセリング時に伺っています。
また月に1度、美容室に来店される方でも年12回、その他の353日はホームケアが美容師の代わりをしてくれると考えております。
キレイで扱いやすい状態をより長く持たせて頂きたいので、美容師としても最適なホームケアをご紹介させて頂いております。
ホームケアに必要なアイテムは高い値段の物が良いわけでは決してなく、ひとりひとり自分に合うホームケアを見つけて頂くことが何より大切であり、もし何かお困りでしたら、相談して頂くとこちらからも提案しやすくなります。
次に②に当てはまる方はこちらです。
「希望のスタイルは特にないし、どういうヘアスタイルにしたら良いか分からない」等の気持ち、思っている事、その思いをそのまま美容師に伝えて下さいませ。
美容師さんから「長さ」の確認や「普段の生活でヘアスタイルの制限はないか?」等の擦り合わせをさせて頂いて、その情報の中から「この髪質にはこのスタイルがいいな」「このスタイルが似合いそうだな」と探しながら進めていくので、そのままの思いをお伝えください。
特に初めて担当させて頂くお客様からの「完全お任せスタイル」はとても難しいので、ある程度「長さ」や「普段のお手入れ」等はお伺いするのですが「このスタイルにはしたくない」といった嫌なことだけでも教えて頂けると、とても助かります。
また最初に伝えきれなかったことや思い出したことなどがあれば施術中でも全然、大丈夫ですので伝えて頂けるとありがたいです。
今回は美容室でヘアスタイルをオーダーする際に役立つ【5つの事】をお伝えさせて頂きました。
細かい所までお伝えしようとすると長くなりすぎてしまう為、伝えきれていない部分も多々あると思いますが、美容室でのヘアスタイルのオーダーに悩まれていたり、上手く伝えきれていない方に何かしらの参考になれば幸いです。
【似合うヘアスタイル】には顔型、髪質、体型、パーソナルカラー、ライフスタイル、雰囲気等、様々な似合わせ要素があります。
【似合わせ】自体も色々な考え方や理論があり正解はないと思っており、
ヘアスタイルを楽しんで頂く為の数ある要素の中の1つに過ぎません。
私にとっての【本当の似合わせ】とは、様々な【似合わせ要素】が絶妙なバランスで調和する事で生まれ、「美容師」と「お客様」が信頼関係で結ばれ時間をかけて作り上げていくものだと考えています。